ウェットな関係

 半年以上更新していなかったのに、ここにきて立て続けの投稿です。
某アパレルさんが営業スタイルを一新させられました。具体的には受注を本社に一本化し、学校営業と、販売店には案件ごとに必要に応じて個別に対応される事になりました(一部大手販売店は除く)。つまり、今までいた販売店毎の担当営業を廃止されたという事ですね。この背景には、某アパレルさんも他大手アパレルさんも皆さん売上増利益減となっており、収益改善の一環なのかと思います。

 私がこの会社に戻ってきた10年くらい前までは各販売店毎に系列まで行きませんが、仲の良いアパレルさんがあって、それぞれのアパレルさんが公式か非公式かは別にして販売店を取りまとめる会のようなもの(KSG、YSGなど)があり、年に一回程度工場見学(慰安旅行的な)などがあって、楽しかった思い出があります。こういうのが好きな人と嫌いな人がいるかもしれませんが、ここでのアパレルさんと各販売店、各販売店同士のつながりがはぐくまれていたのだと思います。この会のいい面は繁忙期などの対応で商品の融通や、難しい消費者への対応、自身の商売の枠を超えた協力関係が築けるなど、一定程度の役割があったのかなと思います。

 時代が変わり、厳密な独禁法の適用、少子化による販売店の売上減少・廃業などでこのような会は歓迎されなくなり、いつしか自然消滅的になくなってしまいました。さみしい限りです。自戒も込めてですが、販売店による地元の学校への影響力低下も、アパレル側から見れば労力をかけるだけの存在でなくなったという事ですね。。

 ここ最近においてはさらに一歩進み、冒頭に触れた某アパレルさんの販売店担当営業廃止まできており、他のアパレルさんにも広がっていくのでしょうか。仕方のないことですがこのウェットな関係がなくなってくるといい面であった「販売店間の商品の融通」「販売店同士の消費者対応のノウハウ共有」「メーカーと販売店の連携によるMCの推進」などがなくなり、それぞれのアパレル、販売店が孤立していくのではないかと思います。その先にあるのは大手アパレルの寡占と販売店の廃業だと思います。

いつも思うのですが、この大きな時代の流れに逆らう事は出来ないので、どう順応していくしかしかありません。メーカーの皆さんも商社の皆さんもそれぞれ大変だと思います。みんな持ち場持ち場で頑張っていきましょう。

コメント