このブログを2024年11月2日にあげた6日後に以下の報道がありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/67c38563ade220b0ecd09478c9e3f89eca7fe20f
厳しい。。かなり厳しい状況に陥ることが予見されます。早く、手を打たなければなりません。。
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第50回 衆議院議員総選挙が終わり自公で過半数を割り、保守っぽいところに票が流れました。業界的には特に直接的な影響はないと思いますが、その結果国民民主党が大幅に議席を伸ばして一躍脚光を浴びており、その主な公約の一つに、「基礎控除等を103万円→178万円に拡大」があります。
私もよく混同しがちなので備忘録を兼ねてここに整理しておきます。
「配偶者の扶養の範囲で働きたいパートスタッフ」が給与の上限を103万円までに抑えることが多いですが、これは基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)を足した金額です。48+55=103
基礎控除は働いていようが働いていまいが、所得から差し引けるもの、給与所得控除は給与収入から差し引けるもの。つまり103万円までなら税金を払わなくていいという額です。国民民主党はこの基礎控除もしくは給与所得控除のどちらかを増やすという公約ですね。これはこれでありがたいのですが、103万円を超えたとしても発生する所得税は1万円前後なので、これにこだわってこれ以上「働いたら負け」的な考えでなくても、働いた分に比例して収入も増えていくからまあ、まだいいと思います。
それよりも大きいのが「130万円の壁」のほうです。こちらは130万円を超えると社会保険(健康保険と年金がセットになったもの)を配偶者の保険に入っていた状態から出て、自分で勤務先の社会保険に入らなくてはならず、一気に負担が増えます。わかりやすいように、最新の高性能な私のiphohneで撮影した高画質の私の手書きの図を貼付します。
とても見やすくてわかりやすいですね。1円でも税金とられるのが嫌な「働いたら負け」という極端な思考の人ではなく、常識的に考えて130万円を1円でも超えたらガクッと手取りが減って、130万円働いた時より多く手取りをもらうには170万円以上稼がなくてはいけないなんて、普通に嫌ですよね。家計の足しに働こうという人が多い、「配偶者の扶養の範囲で働きたいパートスタッフ」にとっては103万円は超えられても130万円は決して超えられない壁なんです。国民民主党の公約がもし達成されたらありがたいことではありますが、わわわれの現場ではあまり大きな影響は出ないと思います。それよりも社会保険の壁を何とかしてもらいたいものです。※従業員51人以上の会社は130万円ではなく106万円を超えると社会保険の加入義務が生じます。
逆に、自民党の公約で社会保障の項目の中に「全ての世代が安心でき、能力に応じて支える、持続可能な全世代型社会保障を構築します。」って書いてあるんです。これ、たぶん、社会保障の加入130万円の壁を下のほうにずらすという意味だと思うんです。そんな感じの街頭演説をどこかで小泉スンズローが前向きな雰囲気を醸し出しながら言っていて危うく騙されるところでした。。実現するかどうかはわかりませんけどね。。
いずれにしても、我々は起こる変化を受け止める事しかできません。我々の重要な戦力である「配偶者の扶養の範囲で働きたいパートスタッフ」にこれからもしっかり働いてもらうために、世の中で起こる変化に応じて会社も変化しなくてはならないという事です。そのためにどうするか?
当たり前ですが一人当たりの生産性を高めるしかありません。出勤初日からムチうって一人で店頭に立ってもらうことなどを通じてすぐにでも即戦力として・・・ 嘘です。そんなことをしたらすぐにやめられてしまいます。未経験の人でもすぐになじめるアットホームでフレンドリーなわが社ですが、アットホームなだけではなく、すぐに業務に順応できる仕組みづくりを進めております。具体的には今はやりのIT化です。IT化を通じてすぐに業務に順応するだけでなく、本当に人間がやらなければならない業務と、機械ができる・もしくは機械が得意な業務に切り分けて一人当たりの生産性を高めていくことが肝心です。ではそのIT化を進めるうえでどうすればいいのでしょうか?私の尊敬するオウンデイズの田中修二さんという方が完結に数回に分けてXにポストしていましたので引用しておきますが、
[html]https://x.com/shuji7771/status/1843923785298391300
https://x.com/shuji7771/status/1844302016664961308
要は、経営者自らがIT化したらどんなに素晴らしい未来が描けるかを具体的な業務に落とし込んで語ることから始まるという事です。
では、学生服業界の素晴らしい未来の業務はどんなものか、考えてみました。
お客様が来店される前に、事前に予約を入れ1てから来店する。当然、予約枠内で予約しているからお客様はまつことがなく、スタッフもイライラした待っているお客様からの冷たい視線を感じず、目の前のお客様に専念できる。手書きの伝票に必要事項を記入してもらうという顧客満足には全く寄与しない作業などは発生せず、事前に予約を入れるときに入力されているデータがスタッフのタブレットに表示され2るのでそのまま確保してあるフィッティングに直行する。フィッティングに設置してあるタブレットの画面には「〇〇様 〇〇高校合格おめでとうございます」という表示3がされており、横には事前にスタッフが待ち時間に身長と体重から統計的に推奨される最適な試着用の見本が用意されていて、自分の為に準備されているという事でお客様も非常に満足されている様子。学校ごとの特殊な情報などは閑散期に営業などが学校や同業者・過去の客などから入手した情報がデータベース化してあり、お客様がされる質問を聞きつつ、イヤホンのマイクが音声認識で質問を聞き取り、それをCHATGPT・AIを活用した対話型システムで分析回答を導き出し、イヤホンに音声でスタッフに伝え、スタッフの言葉で4、それをお客様に伝える。何でも相談できるスタッフとしてお客様のスタッフに寄せる信頼はさらに高まる。物理的に全学校のすべての現物サンプルは到底店頭に用意できることはないが、試着用サンプルを着用して画面に映るとその学校の制服に置き換わった状態で映し出され5、サイズ感とともに実際に着用した時の雰囲気もわかる。中学も高校も顧客であったお客様は過去のデータベースから成長曲線を予測し、3年後の成長したときのサイズ感も併せて画面6に映し出されて納得してちょっと大きめのサイズを決められる。女子に関してはスカート丈の校則がある学校に関しては、膝の位置を画像骨格認識して自動で丈を採寸7する。記憶に頼らなければならないことや、資料を探す手間や時間などは一切排除し、本当にお客様のそばにいて接遇することに専念できる。飴をあげたり、笑いを取ったりして距離をぐっと近くして店やスタッフのファンになってもらう。購入数量とサイズがすべて決まったらすぐに伝票が印刷され、会計をして終了。お客様にはWEB上で自分の注文の状況確認マイページ8を用意して、自分の注文が今どの状態にあるか自分でネットで確認できる。
受注したデータは瞬時にサーバーに上りリアルタイムで在庫引き当てを行い、不足分は締日迄蓄積され最も生産効率の良いロットに組まれてメーカーや自社工場へ発注。一部のメーカーはapi連携で生産管理システムと連携しておりそのまま回答納期を取得し、お客様のマイページに反映される。在庫や製造に回ったものはそれぞれ外部委託倉庫へ出荷され、受注データから作成されるセット組データをもとにそのままセット9されお客様のもとに配送される。倉庫から出荷された時点でお客様の携帯にショートメッセージで納品連絡が自動で行われる。店頭渡しの場合はWEBから納品連絡を入力することによりお客様の携帯いショートメッセージが届く。10
- WEB予約システム 個人情報などを事前に入力 ↩︎
- WEB予約システム個人情報DBと受注システムDBの連携 ↩︎
- 受注システムの簡単なカスタマイズで可能 ↩︎
- 既にHPに実装済みのCHATGPT対話システムに音声入出力機能を付加 ↩︎
- AR(拡張現実) ↩︎
- AR(拡張現実)+統計解析 ↩︎
- 岩堀 特許6840449 ↩︎
- 簡易なWEBシステムで構築可能 ↩︎
- RSLとCROSMALL、E-STOREの連携で実装済み ↩︎
- 現在構築中のSMS納品連絡システム ↩︎
以上が半歩先を行くと思われるIT化した学生服販売業界の未来です。予算にもよりますが一部は既に実装済みで、数年以内に構築したいと思います。
システム構築が趣味とならない様に、採用間もない「配偶者の扶養の範囲で働きたいパートスタッフ」が高付加価値の即戦力となるかどうかを判断基準として進めていきたいと思います。
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