201X年1月22日 午後3時ごろ
サトーココノカ堂 I店の短期バイトスタッフAから携帯に電話がかかってきた。
昨日、営業Kがお客様から預かった売上をレジに持っていかず、着服していた。また、昨日の日報に、実際は採寸三名で支払も三名であったところ、支払は一名と書くように指示され、そのまま書いてしまって、家に帰ってよく考えて怖くなってしまって連絡をしてきたとの事。
突然の内部告発に戸惑いながらも該当する客の伝票を送ってもらう。
そういえば、事務のOさんが営業Kから、T&Yの領収書を欲しいと言われどうすればいいか相談されたことを思い出した。当時I店の管理もKに任せておりI店で使用するとのことで事務Oに要求してきたらしい。事務Oは不審に思い、渡さず私に報告してきたところだった。当時私はKに対して全幅の信頼を寄せ、いわば右腕のような形で営業をすべて任し、次を見据えI店の運営も任せ始めたところだった。その時はただ単に営業Kは、インショップでは売上管理は館側で、我々は現金を扱わないことを理解していないだけなのだと思い、私はすぐに営業Kに電話して丁寧に売り上げの取扱いを説明して終えた。その時一瞬、そんなことわかっているはずなのにな、と頭をよぎったが業務に追われすぐに忘れてしまっていた。
同日 午後4時過ぎ
社長(当時)が、自身が理事長をしているグループ法人の相模原事業所に居たため、そのまま相模原事業所へ移動し状況説明。
業務上横領が本当であれば解雇すべきか、しかし、営業Kがいなくなると業務に多大なる支障をきたすため、厳重注意でそのまま雇用し続けるか、この場で結論は出ず。
そんな議論の中、短期スタッフAより再度私の携帯に連絡があり、報告し忘れた事があるため書面にしてそちらに送るとの事。少し待っていたが来ない。
同日 午後5時過ぎ
我々(社長と私)だけで話しても埒があかず、M弁護士に相談するために厚木に移動。
同日 午後6時ごろ
M弁護士事務所に到着。状況を説明。事実であれば業務上横領ではあるが、金額が少額(この時発覚しているのは13万円程度)では、被害届を出しても警察は受理するかどうか不明とのこと。それよりも、会社としてこの従業員をそのまま雇用し続けるか解雇するかの経営判断をすることが優先とのアドバイスを受け、事務所を後にする。
同日 午後7時過ぎ
会社着。実務の調査をさせる事になる管理担当のIに説明。実際の調査をしてもらうよう要請(Iとは他の従業員とは異なり特別な守秘義務契約を結んでいる)。取り急ぎ新入学の受注を開始した1月以降の業務日報と受注伝票を照合。そしてI店はまだ営業時間中であったため、短期スタッフAはまだI店にいたので、I店から館の発行する入金伝票を当該期間すべてFAXにて会社に送ってもらい、入金記録と業務日報も照合し、1月分としては現在発覚している分以外には横領が無い事を確認した。
同日 午後8時30分ごろ
I店近くの喫茶店「Iタリアントマト」にて短期スタッフAと面会。ご両親も来られるとのことでそれを待つ。
同日 午後9時過ぎ
ご両親も到着し、現在判明している事実を説明。ご両親からはまず、Aは決して業務上横領を認識したうえでこの件を手伝ったものではない事を明確にしてほしいと要請される。会社としてもA本人は決して明確な意思をもってそのような事はしていないという認識であることを伝え、ご両親から書面でそのことを約束してほしいと依頼される。会社として最終的に顛末がまとまった段階で改めて書面で説明することを約束した。また、この話は短期スタッフの同僚であるTだけでなく、長期スタッフのK、そして以前の上司である現秦野店長(当時)のHまで話が伝わっていることを告げられたため、これ以上話が拡散し、収拾がつかなくならないよう、事実のみ調査・追及するために早急にH、K、Tに会い、他言しないように説明をする事にした。
同日 午後10時ごろ
会社着。社長に電話で状況報告し、帰宅した。
1月23日 午前10時
出社。営業Kも出社するも平静を装い通常の営業打ち合わせをし、Kは営業に出る。その後秦野店長Hに連絡を取り、話がある旨伝え、秦野に向かう。
同日 午前11時過ぎ
秦野駅の喫茶店「Iタリアントマト」にて、まずHが実際に話を知っているか問い合わせると知っているとの事。内容を確認したところ、大まかにはあっていたので、それ以上他言しないように伝える。Hは了解し、その後、短期スタッフAの心境を察っし、もしできるならお話ししたいとのことであったため、それはかまわないと伝え、秦野を後にした。
同日 午後1時ごろ
I店に到着。長期スタッフKに、営業Kの不正に関して知っている内容を聞き取り、大まかにあっていたので、現在の状況を説明し、他の従業員に他言しない様要請。また、今後営業Kが何か怪しい行動をしないよう牽制し、何かした様であるならば私に即連絡する様に伝えた。
同日 午後3時ごろ
会社着。その後通常業務を行う。
同日 午後7時以降
営業Kが帰社し、通常の業務報告をもらい、営業Kが帰宅。その後、社長、私と管理担当のIで今後の協議をする。現在判明している内容の確認、受注状況と入金状況の摺合せの結果の確認、今後の対応を協議し、管理のIが帰宅。
同日 午後8時13分
短期スタッフAより電話を受ける。やはりこれ以上勤める事はできないとの事で本日付で退職を申し出る。最繁忙期の最中、非常に痛手なるも、事情が事情なだけに慰留することもできず、やむなく了承した。
その後帰宅。
1月24日 午前10時
出社。営業Kは休暇で出社せず。通常業務。午後2時に今後の対応協議のため、社労士が来社。社内では話せない内容のため、管理のIと共に社外にて今回の件を打ち合わせ。懲戒解雇の要件、労働監督署への届け出、スケジュール等の打ち合わせ。管理のIより現在の調査が1月いっぱいかかるとの申し出あり、それを踏まえ、労働監督署への届け出、懲戒解雇の認定を受けるのに1か月程度かかるとのことで、今回の横領事件の内容が確定し、労働基準監督署の解雇認定を受けた前提で、本人に釈明の機会を与え、懲戒解雇もしくは形式上自己都合による退職とするか、判断するということを確認。この時点でのスケジュール感は概算で、
1月下旬:社内調査終了
↓
2月上旬:社労士より労働基準監督署に申請
↓
3月中旬~下旬:労働基準監督署より解雇認定
↓
4月上旬:本人に釈明の場を与えつつ、解雇もしくは退職
ということで進めていく。
1月25日 午後8時6分
元短期スタッフAより携帯に電話。辞めるといったが、引っ越し費用にお金がかかり、予定していた分が稼げず、派遣会社に行ったが2か月のみのバイトは無く、再度雇ってほしいとのこと。しかし営業Kのところで働くのはイヤ、条件は同じで他の場所で働かせて欲しいと申し出てきた。こちらとしては既に別の人間を手当てしており、他店は既に一杯で、そもそもそんなに簡単に人を入れたりやめたりできるはずもなく、自分勝手すぎるので断ると伝えた。
1月27日 午後4時20分
I店長期スタッフKより電話あり。営業Kは本日はI店勤務のシフトだが、海老名店に行く。遅くなると思うので帰れない。専務から電話がかかってきたら接客中といい、連絡くれとのこと。
海老名店店長Sに電話し、I店から海老名店に向かったとのことだが、営業Kが海老名店に来たら電話するように伝えた。
同日 午後7時49分
長期スタッフKより電話あり。終業時点現在、I店には戻ってきていないとのこと。その時点で海老名店にも来ておらず、行方不明状態であった。
その後の顛末
それ以降、繁忙期中にもかかわらず管理のIと共に横領および行動の調査を内密に行った。その結果、売上に対する入金の差額は合計30万円であることが発覚。また、勤務時間中頻繁にパチンコ店に出入りしており、海老名店の長期スタッフ(Sではない)と不倫(Kは既婚、海老名店の長期スタッフは独身)をしていたことも発覚した。新入学の納品が完了し、残務処理も片付いた4月10日の段階で営業Kを呼び出し、話し合いの結果、横領発覚分を返金し自己都合による退職という形で決着をつけた。
犯行の手口
・GMSにインショップで入っている場合、売上金はGMSの集中レジで入金し、後日、賃料を差し引いた金額が振り込まれる。レジをもっていない営業Kがどうやって売上を受け取りお客様に対応していたかだが、後日該当客に聞き取り調査したところ、1000円以下は値引きされ(52450円のところ、50000円でいいです。と言って受け取っていたらしい)、そして100均などで売っている手書きの領収書に店舗にある店のハンコ(店判)を押して客に渡していた。
事件②は長くなったので次のブログに続きます。

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