セット組。

 連日、大幅な納期遅れの渦中にありながら、目の前の納品物の検品・セット・お渡しに追われている今日この頃かと存じます。お察しいたします(察してんじゃなくお前もやれ)。

 さて、当社では現在新しいセット組の実証を行っており、大まかに効果が見えてきましたので自分の備忘録も兼ねてまとめたいと思います。

 以前も触れましたが、最強の販売店とは、経験が豊富なオーナーさんもしくは番頭さんが、採寸・発注・セット全てを把握され、多くのお客さんとも顔見知りのような状態です。長年この時期だけお手伝いに来てくれているご近所の方達と、「あれはああしてこれはここ」的な感じでポンポンセットしていくのが理想です。お手伝いさんたちの経験値も高いので間違いもほぼ無く、何かあっても近所の知り合いだから私からごめんって言っておく、的な感じで収まっていきます。 いや~~理想的ですね。うちも昔はそんな感じでした。

 時は流れ、そのような感じで何年も続けていくとお手伝いに来てくれていたお手伝いさんたちの体もゆうことを聞かなくなり、気持ちはあるのですが「この仕事は好きなんだけどね~。」的なセリフと共にだんだんこれ無くなって、自分も体力の限界を感じて、少子化も相まって、MCも相まって、なじみの先生も教頭~校長~退職的な感じも相まって、そろそろ俺も引退かなって雰囲気が漂ってきていると思います。

 一方で跡取りがいる場合は、このまま小規模では立ちいかなくなるのは自明なので拡大を目指します。当社もこの流れでした。私が家業に戻ってきたのはそんな矢先、ベテランと新人と新しく雇った営業(風)の男性とで特に組織だった役割分担などもなく、皆が思い思いに作業を始めてしまい、よくある「だれかがやるだろう」的な感じで誰もやらない大事な仕事がたくさん放置され火だるま状態でした。そんな矢先に戻ってきたものですから右も左もわからず右往左往しておりました。

 手計算で発注しているので発注漏れは当たり前、発注に対する入荷チェックもままならなかったのでこの発注書に対して入荷しているのかしていないのかもわからず、しまいにはよくわからないから、怖くなって再発注してシーズン後に大量の在庫が余る状態でした。

 人間の感覚的な能力はすごいもので、すべてを把握している人が一人いればあとは理路整然と、トラブルがあっても何かを感じとって未然に防ぐことができます。しかし一人の人間が処理できる能力は決まっているので例えば1店舗×10校程度、スタッフは奥さん含めて3人くらいまでであれば最も効率よく利益率も高くこなせるのかと思います。それが複数店舗×数十校 スタッフも店舗の数×3~5人となると一人の超人的なオーナー(俺。)であっても、店舗間の移動時間もあるので、末端まで把握するのは不可能です。そうするとどうせざるを得ないかというと、店舗毎にしっかりした店長を決めて、その店長に裁量を持たせて発注~セットまで責任を持ってやらせることになります。しかしメーカーからしたらたまったものではないですよね。こちらの都合で複数店舗あるのに店舗毎に同じ学校を1着2着と細かい数でごちゃごちゃ発注され、納期の問い合わせも店舗から個別に来ます。仕事を任された店長(的)な人も、それぞれのレベルやそれぞれの思いもあっていろんな意味で乱れてきます。その乱れに乗じて派閥、内ゲバ、金銭の横領などが起こります(経験談)。なんでこんな小さい会社なのにって思います。話がそれましたが、各店ごとに個別に受注・発注・セット・納品や、セット組の対応をしてくれるメーカーにはセット組の依頼などもお願いし、なんとか回しているのが実情だと思います。この仕組みのまま多店舗展開を推し進めていくと、会社として意図しない店舗毎のローカルルールの形成、多店舗にまたがる中学などの受注発注の取りまとめ、ゲージの消込処理など多くの問題をはらんでいきます。

 当社は「服装の乱れは心の乱れ」ならぬ、「仕事の乱れは組織の乱れ」ととらえ、1件1件業務を分析し、マニュアル化してきました。そしてマニュアル化の先としてシステム化に行きつき、ほぼすべての受注・在庫・納品状況をデータ化できましたのでそれをもとに外部倉庫と連携を模索しました。具体的には、融通の利く自社規格品の学校をトライアルで、セット組に適した梱包形態にして一括で倉庫に納め、

一括で出荷処理をしたら

 

 

 なんと。。。

 

うまくいったんですよ。。。

 

 

 

 

 ポイントは、よくある3PL倉庫に、今の我々の作業を業務分析してもらい、それに沿ったカスタマイズセット組を構築してもらうのではなく、こちらが今ある巨大物流倉庫の通常セット組に業務を合わせるという事です。それに適した包装状態(乱雑に段ボールに入れられてもきれいに見える包装)、納品形態(すべての商品にJAN添付など)、校章など小物は箱の中で隠れてしまうのであえて大きな袋に入れなおすなどです。

2024年度に向けては個人ネームや裾上げなど、加工が入るアイテムもデータ処理の工夫をして同様に委託できるか検証します。それが出来れば、どんなに増えてもパソコンの前に座ってお茶飲みながらクリックするだけでシーズンを終えることが出来そうです。

楽しみ。

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